HOME THEATRE
　　　　　「家庭劇場ノススメ」

家庭で映画を楽しめるのか？

　それでは、家庭で映画を楽しむことが本当にできるのでしょうか？

１．画面サイズ

　映画を視聴する上で、映画館に対してHOME　THEATREが不利になるの
はなんといっても　画面サイズでしょう。「映画は大画面でなきゃ．．．」とい
う人も多いでしょう。
確かに絶対的な画面サイズは映画館にかないませんが、擬似的に大画面
を堪能する方法があります。それは、画面にできるだけ近づくこと(^.^;)
視界にしめる映像の割合を映画館と同じにすることを目指す、というワケです。

日本のテレビ放送規格であるＮＴＳＣで推奨されている視聴距離は、画面高
さの７倍＝７Ｈ（画面サイズの約４倍）程度と言われていますが、これは走査
線が気にならない距離として、テレビ放送開始のころ定められたものです。
現在の高画質化がはかられたディスプレイなら、３〜４Ｈ（画面サイズの約２
倍）程度の近接視聴でもそれほど画像のアラは気になりません。

では、どれぐらい画面に近づけば映画館並みの迫力を得られるのでしょうか？
３５ミリ映画のスクリーンサイズは、視野角３０度と言われていますから、家庭
でこれを達成できる視聴距離が参考になります。

４：３ディスプレイ 　 　　　　　　　　 １６：９ディスプレイ

ｻｲｽﾞ	2H (cm)	3H (cm)	4H (cm)	視野角 30度 (cm)		ｻｲｽﾞ	2H (cm)	3H (cm)	4H (cm)	視野角 30度 (cm)
２９	８８	１３３	１７７	１１０		２８	７０	１０５	１３９	１１６
３４	１０４	１５５	２９７	１２９		３２	８０	１２０	１５９	１３２
３７	１１３	１６９	２２６	１４０		３６	９０	１３４	１７９	１４９
６０	１８３	２７４	３６６	２２８		６０	１４９	２２４	２９９	２４８
７０	２１３	３２０	４２７	２６５		７０	１７４	２６２	３４９	２８９
８０	２４４	３６６	４８８	３０３		８０	１９９	２９９	３９８	３３０
１００	３０５	４５７	６１０	３７９		１００	２４９	３７４	４９８	４１３

この計算結果はあくまで参考です。あとは、実際の映像を見ながら、実際に得
られる「画質」と「迫力」のバランスを「好み」で判断してください。

ちなみに、私は　４：３　７０インチ映像を１．７Ｈという超近接視聴していますが
ほとんど走査線は気になりません。